大室山は「スコリア」と呼ばれる発泡したマグマのしぶきや火山弾などが火口のまわりに降り積もってできたスコリア丘と呼ばれる火山です。
地下から上昇してきたマグマが溶岩として流れ出そうとしたとき、スコリアなどが降り積もった「軽い」スコリア丘の中を「重たい」溶岩が上昇していくのは難しく、スコリア丘のわきなどから溶岩があふれ出すことがあります。
岩室山は、大室山スコリア丘のわきにできた溶岩の流出口で、たくさんの溶岩流がここから流れ出しました。
噴火の最後には、溶岩流が溶岩ドームのような形になって火口をふさぎました。
大室山からは大ざっぱに見積もっても3億8千トンもの大量の溶岩が流れ出ています。
その溶岩流のほとんどは大室山のわきにある岩室山と森山から流れ出し、さまざまな方向に流れ下りました。
溶岩の一部は海にも流れ込み、
城ヶ崎海岸を作り出しました。
海から大室山の方を眺めると、岩室山から流れ出した溶岩が城ヶ崎海岸を作り出している様子がよくわかります。