伊豆半島ジオパークIzu Peninsula UNESCO Global Geopark

半島の自然

地形

伊豆半島は静岡県の東端から南へ60km突き出した半島で、東西は約40km、長い海岸線は318kmにも及びます。

このため、夏の海水浴場やダイビングなどとともに、山よりも海のイメージの方が強いかと思いますが、実は、北部にある田方平野を除き、山地が半島の大部分を占めています。

最高峰は標高1405mの万三郎岳(天城山)。一帯は国内有数の多雨地帯です。海に突き出した高い山地は当地域に多くの雨をもたらすとともに、入り組んだ海岸地形を作り出しています。こうした複雑な地形は、伊豆半島内の各地を隔て、地域ごとに多様な風土を形成しています。

半島東部の相模灘は、初島のすぐ沖で水深1000mとなり、伊豆大島の東側の湾口部では水深1500mになります。西側の駿河湾はさらに深く、石廊崎と御前崎を結ぶ線上の湾口部では水深2500mにも達します。このような深い湾は、外洋の海水の影響を強く受けています。日本列島の南岸に沿って流れてくる黒潮は伊豆半島南方に続く火山弧の高まりにぶつかり、大きく蛇行して湾内に流れ込みます。さらに黒潮の下層にはグリーンランド海域からの大循環に伴う深層水が流れています。

半島最大の河川である狩野川は、太平洋の河川としては珍しく北に向かって流れています。その下流では、河道が火山噴出物や土石流によって狭くなり、大雨や台風の際にはあふれることも多くありました。沿岸部近くに深い海を有し、多様な温度・水質をもつ流れがあることから、周辺海域は豊かな漁場となっています。

気候

ケッペンの気候区分によると、伊豆半島は日本国内のほかの大部分の地域と同様に、温暖湿潤気候に属しています。ただし、沿岸部と内陸部を詳しくみると様相は大きく異なっています。
黒潮の影響を受けた沿岸部の年平均気温は15~17℃であり、南端の石廊崎周辺では無霜地帯となります。一方、田方平野等の内陸北部では日中と夜の気温差が大きく、冬季の冷え込みが強いです。半島中央部の天城山付近は、太平洋からの湿った風が吹き寄せるために多雨地帯となり(天城山では年間4,000mmを超える)、冬季は積雪になることも少なくありません。西伊豆は、天城山を越えた乾いた風が吹くため雨が少ないです。また、沿岸部は東京と比較すると冬暖かく、夏涼しい傾向にあります。

生態系と生物多様性

地域によって異なる気候は、伊豆半島の各地に多様な生態系を育んでいます。

万二郎岳や万三郎岳といった複数の峰からなる天城山には、太平洋岸では珍しく広範囲にブナ林が広がり、ヒメシャラ・カエデなどの天然林が生息しています。

田方平野東方の函南町には、第四紀火山の標高500~850mの斜面に2.2km2の原生林が広がります。この原生林には樹齢約700年の巨大ブナをはじめ、アカガシ、ヒメシャラなどの巨樹が群生しています。函南町・三島市のかんがい用水の水源涵養林として、江戸時代から保護されてきました。
伊豆半島北西部、沼津市の大瀬崎一帯には、砂嘴地形に沿ってビャクシンの群落が分布します。礫浜に進出したこの群落は、自然群生地としては日本最北端にあたり、「大瀬崎のビャクシン樹林」として国の天然記念物に指定されています。

伊豆の海では温帯性の多様な生物が生息しています。伊豆沿岸からは多くの新種(シマキツネベラ等)や日本初記録種が報告され、伊豆周辺以外ではほとんど見られない特有の魚種(シロオビハナダイやホタテエソなど)が多いです。伊豆半島付け根の内浦湾は造礁サンゴ(エダミドリイシ)の北限となっています。相模灘や駿河湾では深海性の魚介類(リュウグウノツカイ、ハダカイワシ、ユウレイイカ、ツブエゾイバラガニなど)が、駿河湾には世界最大級の節足動物であるタカアシガニが生息します。また、沿岸のほとんどに藻場の分布があり、岩場にはガラモ場、テングサ場、砂地にはアマモ場などがみられ、藻場の海藻は、アワビやサザエ、ウニなどの餌となっています。

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