修善寺温泉周辺に厚くたまっている軽石の層を貫いて地下から上昇してきた玄武岩の岩体が旭滝玄武岩です。軽石層中に入り込んだマグマは冷え固まる際に収縮し、柱状の岩「柱状節理」を作りました。旭滝では、滝の表面に柱状節理の6角形の断面が見えています。あたかも人工的に積み上げた石壁のような旭滝は、溶岩が作った自然の美しい造形です。
かつて、旭滝の下には瀧源寺という普化宗(虚無僧の宗派)のお寺がありました。現在は滝の近くの登る歩道沿いに住職の墓標である卵搭が残されています。
虚無僧といえば編み笠と尺八です。旭滝は尺八の名曲「瀧落之曲」が作曲された場所としても知られています。