2017.09.05
伊豆半島ジオパーク推進協議会は今年度の学術研究支援事業補助金について、3つの研究グループを採択しました。この補助制度は、伊豆半島を調査、研究しようとする若手研究者(原則40歳まで)に最高20万円を助成するもの。研究者は、来年3月に予定されている発表会で研究成果を発表することになっており、学術資料が充実する効果が期待されています。
この制度は2015年度に創設したもので、今回が3回目。6月に募集を開始し、3件の応募がありました。推進協で審査した結果、いずれも伊豆半島研究に寄与すると認めました。各研究グループの内容は次の通りです。
静岡大学総合科学技術研究科 山本 有夏さん(23) |
南伊豆町入間海岸の津波石?の研究 南伊豆町入間でフジツボなどの海洋生物が固着した巨礫が発見されており、津波で運ばれた可能性がある。巨礫の真下の状況を調べるとともに、固着生物の14C年代測定を実施し、津波石かどうかを検証する。 |
静岡大学理学部地球科学科准教授 石橋 秀巳さん(39) |
伊豆東部火山地域の地下に隠れた珪長質マグマの探索 大室山、小室山、伊雄山などの噴出物に含まれる鉱物、ガラスの化学分析を行い、これらの伊豆東部火山群の火山の地下に珪長質マグマが存在するかどうかを解明する。珪長質マグマは苦鉄質マグマに比べて激しい爆発的噴火を起こしやすく、存在の有無を解明することは重要。 |
東京都市大学環境創生学科 川村 昴史さん(21) ほか2人 |
伊豆半島における日本版生物多様性バンキングの枠組みに関する基礎的研究 アカウミガメの産卵環境の変化をかつての砂浜、産卵について、知っている人へのヒアリング、光・音などの環境調査を実施。さらに調査結果やワークショップを通じて、沿岸域の自然環境保全と地域経済活性化の両立を図る仕組みを検討する。 |
以上