伊豆半島ジオパーク Izu Peninsula UNESCO Global Geopark

キンメダイ

伊豆といえばキンメ

伊豆半島は全国有数のキンメダイの産地。相模灘に面した伊豆半島の東海岸では連日、キンメダイが水揚げされます。東海岸の漁獲量は下田港が最も多く、次いで稲取港、伊東港。地元では、定番の煮付けだけでなく、刺身、しゃぶしゃぶ、潮汁(うじおじる)などさまざまな調理法が花開き、食文化に彩を添えています。

絶好の漁場をもたらす海嶺

キンメダイは水深200~800mのかけ上がり(海底火山などの斜面)を好みます。伊豆・小笠原諸島に連なる海嶺(海山が連なる海底山脈)は絶好の漁場。

下の2枚の地図を比べると、キンメ漁場と海嶺がぴったり一致。海嶺が絶好の漁場となっていることが分かります。

海嶺の成因はダイナミックなプレートの動き

日本列島の東側では、伊豆諸島などを載せたフィリピン海プレートの下に太平洋プレートが沈み込む場所が日本海溝(最深部8,020m)です。

一方、押されている側は持ち上げられるだけでなく、火山活動が活発になります。海面に出ている伊豆・小笠原諸島だけでなく、海面下にも海底火山群による海嶺が続いています。ダイナミックな地球の動きがキンメの好漁場をもたらしたのです。

地キンメvs沖キンメ

伊豆のキンメ漁には2種類の漁法があります。一つは伊豆東海岸から近くの漁場で日帰りで操業する立て縄(たてなわ)漁(一本釣り漁)。稲取が有名で、「地キンメ」と呼ばれ、1尾ずつ丁寧に扱うことから重宝され、高値で取り引きされます。これに対し、八丈島などの沖合いまで行く漁船は、10日間ほどかけて底立て延縄(はえなわ)漁で操業します。下田に水揚げされるキンメの大半はこの漁法によるもので、「沖キンメ」と呼ばれます。

成魚になるまで4年、乱獲を防ぐ取り組み

サバなどの青魚と比べると、キンメの成長は非常にゆっくり。成魚になるまで最低でも4年かかるので、いったん乱獲してしまうと、元に戻るのは容易ではありません。このため伊豆東海岸の漁場では、28cm以下の小型魚は海に帰しています。

【写真提供:伊豆漁協稲取支所】

【写真提供:伊豆漁協稲取支所】

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