伊豆半島ジオパークは、組織再編に伴い2022年より一般社団法人「美しい伊豆創造センター」が運営しております。この再編に伴い、伊豆半島ジオパークは、これまで以上に安定した強固な組織によって運営されることとなります。
これまでの運営母体である伊豆半島ジオパーク推進協議会は、構成自治体や多くの応援会員に支えられた強固な基盤を持つ団体ではありましたが、法的な地位の面では、法人格を有しない任意団体でした。この点は、ユネスコからの世界認定を継続するにあたっても障害となることが予見されていました。すでに法人格を有する団体との統合は、旧推進協議会がこの問題を克服する最善の方法でした。
また、この度の統合は、美しい伊豆創造センターが「伊豆は一つ」という理想を再興し、伊豆半島グランドデザインを推し進めるための力強い一歩となります。美しい伊豆創造センターは当初、伊豆半島の統合の象徴として、地域経済を活性化し、地域の社会を力づける総合的戦略を遂行するために設立されました。しかし、この大きな理想はいつしか後退し、近年は観光振興に特化して活動して参りました。ユネスコの掲げる持続可能な開発の理念のもとに幅広い活動を行ってきたジオパーク推進協議会との統合により、新組織はかつての理想の実現に向け邁進してゆきます。ジオパークと観光振興を一つの理念の下、一つの組織が担うことは、伊豆の基幹産業である観光を持続可能な姿で着実に成長させてゆくことにつながります。この基本戦略は、ジオパークを構成する域内15の自治体の首長全員のご賛同を頂いております。
もう一つ、統合により大きな効果が期待されているのが、マーケティングとプロモーション活動です。世界ジオパークネットワークは、加盟するジオパークがしっかりとしたマーケティングや活発なプロモーション活動を行うよう求めています。しかし、旧推進協議会は、この面では力が及ばないのが実情でした。美しい伊豆創造センターが築いてきた民間の観光業者の皆様とのネットワーク、そして、民間の大手旅行代理店で長い経験を持つ人材の参画により、新組織はこれらを力強く推し進めて参ります。