伊豆半島ジオパーク Izu Peninsula UNESCO Global Geopark

成り立ち

大陸からの分離-日本列島の形成-

伊豆半島が特殊な成り立ちをしていることを知るために、まずは日本列島がどのようにできたか見てみましょう。日本列島は、まるでブーメランのような形をしていますね。関東付近がその中心でしょうか。なぜ日本列島は「曲がった」のでしょう?

日本は、恐竜がまだ生きていた白亜紀と呼ばれる時代には、ユーラシア大陸の東端にくっついていました。約2500万年前頃になると、プレートの沈み込みの影響で火山噴火などの活動が激しくなり、大陸の縁が割れ始めます。割れたところに海が入り込み、やがてそれは日本海になり、大陸から離れてく大地が日本列島を形成していきます。この際、陸地は観音扉を外から中に押し開くかのように、現在の西南日本は時計回りに、東北日本は反対周りに動いていきました。現在の位置にほぼ落ち着いたのは、約1400万年前頃です。

実はまだこの頃、伊豆は日本列島の仲間入りを果たしていません。押し開かれた二つの日本の間には、海がありました。

南方からやってきた風来坊-伊豆半島の成り立ち-

伊豆半島の歴史は地層などの証拠などによって約2000万年前までたどることができます。

約2000万年前、伊豆は本州から数百km南、現在の硫黄島付近の緯度にありました。この頃の伊豆は深い海の底で活動する火山の集合体(海底火山群)でした。2011年3月の東日本大震災の原因となった「太平洋プレート」。この巨大なプレートは、伊豆半島が乗っている「フィリピン海プレート」の下にも沈み込んでいて、将来、伊豆半島になる大地の源、マグマを供給していました。一方、フィリピン海プレートは、本州がのっている「ユーラシアプレート」の下に沈み込みます。フィリピン海プレートの上にできた海底火山や火山島はプレートとともに北に移動しました。100万年ほど前に本州に衝突。陸地同士が海を埋め、現在のような半島の形になりました。これが約60 万年前のできごとです。

半島となってから約20万年前までは、陸上のあちらこちらで噴火が起き、天城山や達磨山といった現在の伊豆の骨格を形づくる大型の火山ができました。

これらの大型火山の活動が終わると、日本には数少ない独立単成火山群の活動がはじまり、現在は「伊豆東部火山群」として活火山のひとつとなっています。また、プレートの動きは現在も伊豆の大地を本州に押し込み続けていて、地殻変動によりさまざまな地形を作っています。こうした二重三重の地質学的特異性が、多くの美しい景観や温泉を有する現在の伊豆半島を形成しています。伊豆半島は、世界のどこを探しても同種の例を見ない、地球上の特異点とも言える場所となっているのです。

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