伊豆半島ジオパーク Izu Peninsula UNESCO Global Geopark

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ジオカフェ「珪石の山のふもとで」を開催しました

2023.02.15

伊豆半島各地で開催しているジオカフェですが、今回はじめての西伊豆町での開催となりました。
前日は大雪の予報がありましたが、当日は良く晴れて西海岸からは雪をかぶった富士山や南アルプスが綺麗に見えました。

今回の会場は宇久須(うぐす)にある伊豆半島ジオパークビジターセンター「こがねすと」。
そしてテーマは「珪石」です。珪石は、地熱によって岩石の成分が抜け出し、石英分ばかりが残ったものです。
宇久須には大きな珪石鉱山があり、一時は日本の板ガラスに使用される珪石のうち4割がここで生産されていました。また300人以上の人がこの鉱山で働いていたそうです。
宇久須に珪石産業をもたらした東海工業は、同時にこの土地に新しい文化や習慣をもたらしたといいます。
現在は板ガラス用ではないものの、相変わらず珪石の出荷は行われています。
珪石産業がひとびとの暮らしに深くかかわってきた宇久須で、地域の価値や歴史を発信したいという思いのある登壇者が集まりました。

宇久須で珪石産業を率いてきた東海工業の伊藤所長。珪石をどのように砕いて製品化するのかがわかるサンプルや、過去の宇久須の写真資料など貴重なものをたくさん持参してくれました。
登壇者の浅賀さんは子どものころからこの地に育ち、日々の生活の風景の中に鉱山と港を行き来するゴンドラや働く人たちがいた、そんな話をしてくれました。
板ガラス生産が一区切りし、ガラス文化の里として舵を切ったこの土地に迎え入れられたのはガラス作家の草分けとして、ガラス工房を営む五木田さんからも発言が。
そのころはステンドグラスの技法を身につけたりとガラス文化の発展に励む地域の人たちとともに商品開発などに取り組んだそうです。
ファシリテーターはガイドの仲田さん。じょうずに取り回してくれました。

当日はお昼に干物定食を出してもらいました。
干物って、魚をさばいて干すだけかと思っていましたが、製造元によってそれぞれつけ汁があり味が違うのだそうです。
地元の大島水産さんのちょうどよい味付けの干物を、バーベキューでこんがり焼いています。

 

午後は東海工業さんの工場見学を行いました。平日は稼働しているため入ることはできませんが、当日は週末のため特別に見学させていただきました。
創業昭和24年の木造の工場が補修されながら相変わらず操業している様子はけなげでたのもしく印象深かったです。
珪石をどのように加工しているかなどの説明を受けつつ、どこをとっても絵になる工場を見せていただきました。

  

その後珪石鉱山へ移動。まるで別の惑星に降り立ったような風景が広がります。
参加者はジオガイドからの説明で、結晶が抜け出た空隙をルーペで観察したり、熱水鉱床で見られる鉱物を観察したり、伊藤所長からふだんどのように珪石鉱山で作業が行われているのかなどに耳を傾けたり、ここでしか撮れないような写真を撮って楽しんだりしました。

 

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