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2025年3月15日(土)
環境
「柿田川共和国ガイドツアー おやつ付き」
当日レポート
- 場所
- 清水町 柿田川公園
はじめに、公園の近くにある静岡ガスエネリアショールーム柿田川に集合。 「今日の気持ちは?」の加賀美さんからの問いかけでイベントスタート。「少し緊張している」という方もいましたが、「わくわくしてる!」という方が多数!中には「ねむい!」と答えた方も(笑)。まずは柿田川について教えてもらいました。日本一短いながら豊富な水量のある一級河川で国の天然記念物になっていること、1万年前に噴火した富士山の溶岩の末端から水が湧き出るしくみ、年間を通じて温度の変化が少なく、それを好んだ生物がやってきたり、暮らしていたりすること。
目的地について予習をしたら、さあ現地へ!その前に、みんなで準備体操。そして、柿田川の湧水を使った豆腐や清水町の麹で作った味噌、水辺に育つクレソンなど地元の食材を使ったショールームスタッフオリジナルのスコーンがおやつとして配られました。今回のテーマを感じるおやつとほぐれた体で公園に向かう足取りも軽くなって、いよいよ出発!
公園に到着して最初に、階段を下りた先にある第一展望台から「湧き間」と呼ばれる湧水スポットを観察しました。園内にはあちこちに湧き間や井戸があり、遊歩道から観察することができます。柿田川は1日に約120万㎥の水が湧き出しているといい、水底の砂を巻き上げながら湧いた水が、あっという間に川になっていく様子を目の当たりにすることができました。
よく見ると、丸い影が水底を移動しています。「これはなーんだ?」の問いかけに、子どもたちから「アメンボ!」の声が。そう、アメンボの影でした。アメンボは、ブラシ状の足の先で表面張力を利用して水面を移動しています。きれいな水でないと表面張力が効かないのです。また、水底には不思議なグネグネ模様が。これは巻貝のカワニナが歩いた跡。カワニナはホタルの幼虫の餌になり、季節になると公園内でホタルが舞う様子が見られるそうです。さらに11月頃には、数千匹の鮎が産卵に上ってきて水面を覆いつくす様子も観察できるそうです。
第二展望台には、昔、紡績工場が使っていたという真っ青な井戸。なぜこんなにきれいな青に見えるのか?をみんなで考えました。不純物の少ない湧水と光の波長の関係や、水底に見える白い砂の影響もあるということがわかりました。白い砂は、3200年前に今の伊豆市のあたりで起きた大規模な噴火の軽石だということも学びました。
途中、湧水に直接触れることができる場所がありました。みんなで手を付けて湧水を体感しました。湧水の温度は年間を通じて約15度。肌寒い日でしたので、少し温かく感じました。 当日の朝、川の清掃が行われたせいか、普段に比べて見られる生き物が少なかったということでしたが、草花や鳥や虫など、柿田川という環境を好んで暮らす生き物たちの様子を垣間見ることができました。「自分だけの散策では気づけない有意義な散策だった」「子どもにもわかりやすい内容だった」などのコメントとともに、満足の声をたくさんいただきました。ご参加いただいた皆さまありがとうございました!
ショールームのモニターを使って柿田川の魅力を学ぶ
柿田川が感じられるおやつのスコーン!
第一展望台:柿田川が生まれる場所
湧水の上を遊歩道伝いに歩きます
湧水に触ってみると、温かく感じました
思わず見入ってしまうような井戸の青さ