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2022年8月11日(木・祝)

ジオぱく 食の探検隊 ジビエ②「親子でつくろう・学ぼう ジビエでアスリートめし」

当日レポート

場所
静岡ガスエネリアショールーム柿田川
「ジオぱく 食の探検隊」の第2回目のテーマは「親子でつくろう・学ぼう ジビエでアスリートめし」。サントムーン柿田川にある静岡ガスのショールームに、小学生以上の親子7組14名が集まりました。

 前半は静岡県立大学 食品栄養科学部の市川陽子先生による講義です。競技力向上のための食事について、スポーツ栄養学の観点から教えていただきました。人の体を車に例えると、栄養素である炭水化物・脂質・たんぱく質は、体をつくり動かすエネルギーとなるガソリン・バッテリーとして、ミネラルとビタミンは調子を整えるエンジンオイルとして働きます。これらの栄養素を料理や食事として組み合わせ、体のもつリズムやトレーニングとタイミングを合わせて適正量摂取することが大切で、筋肉をつけたくて努めてプロテインを摂取する方がいますが、過剰な摂取は筋肉の合成に使われないだけでなく脂肪になったり、腎臓や肝臓に負担をかけたりして逆効果とのこと。サプリメントはあくまで補助食品で、栄養バランスがとれた食事をしっかりとることこそが競技力向上につながるそうです。また、スタミナのためには貧血の予防も重要で、鉄分とたんぱく質が豊富なシカ肉は優秀食材とのことでした。 スポーツ選手の理想の食事基本スタイルは、主食、主菜、副菜2つ、汁物、果物、乳製品ですが、家庭で毎日この献立を出すのはなかなか至難の業。そこで、主食・主菜・副菜1つをドッキングしたどんぶりもの(中華丼、ビビンバなど)に、サラダやおひたし、コンビニのお惣菜などを賢く選んで組み合わせればハードルが低くなる、という実践しやすいアドバイスに、スポーツをがんばるお子さんを持つ親御さんは真剣にメモをとっていました。

 後半は料理教室にて料理体験です。今回の料理レシピは市川先生監修のもと、ゼミの学生さんが考えてくれました。メインは伊豆のシカと原木シイタケを使った「シカ肉の韓国風のり巻き」。ニンジンやほうれんそうのナムルも入ったのり巻きは、まさに主食・主菜・副菜のドッキングの一品。シカを炒める調味料には市販の焼肉のたれを使ったり、トウモロコシと卵のスープは、トウモロコシの実だけではなく、軸部分も一緒に煮込むことで出汁をだすなど、食べやすく、おいしく、家庭でも作りやすいアイデアいっぱいの献立でした。すのこで巻くことが初めてというお子さんが多く、「迷わず勢いよく巻いてみて」のアドバイスを受けて、少し緊張しながら一所懸命に作り、思い思いののり巻きが完成しました。「おいしくできたから、きょうの料理は100点!」「シカは初めてだけど、食べやすくておいしい」とみんな笑顔で食べていました。親御さんからは「子どもがバスケットをやっています。試合の日に向けた献立のポイントは?」「剣道をやっていますが、集中力を高める食事はありますか」と、最後まで多くの質問が先生に寄せられました。

 次回は、紅葉の伊豆の野山でシカの生態を学ぶフィールドワークを予定しています。スタッフ一同、みなさまのご参加をお待ちしております。