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2022年4月9日(土)

ジオぱく 食の探検隊 ジビエ①「はじめてのジビエ、シカ・イノシシバーガーに挑戦!」

当日レポート

場所
静岡ガスエネリアショールーム柿田川
2022年最初の「ジオぱく 食の探検隊」は、まん延防止措置が明けるのを待っての4か月ぶりの開催となりました。今年のテーマは、全国的に関心が高まっている「ジビエ(野生鳥獣肉)」。伊豆半島でもシカやイノシシの食害がひどく、捕獲後の活用が悩みのタネでした。今年はそんな伊豆のジビエをテーマに全5回のイベントを開催し、地域課題の解決や新たな地域資源の創出を目指していきます。

第1回は『はじめてのジビエ、シカ・イノシシバーガーに挑戦』と題し、サントムーン柿田川にある静岡ガスエネリアショールーム柿田川で開催しました。20代から70代まで、大学生やふだんから鳥獣対策に取り組んでいる方、猟師などジビエの初心者からそうでない方まで15名が集まりました。

前半は、猟師でありながら、静岡県農林技術研究所の職員の大橋正孝さんをゲストにお迎えしての講義です。はじめに伊豆地域におけるシカやイノシシの生息数が40年前に比べ約2~3倍に増えている現状や、その理由として60年にわたるメスジカ禁猟の保護施策があったこと、そして現在の深刻な農作物の被害や森林のダメージを説明。さらに適正な生息数にするための「捕獲」の解説では、参加者に実際に猟で使用していて、シカが踏むと足をワイヤーでくくる‘くくり罠’にかかる貴重な体験をしてもらいました。「ジビエを食べることも地域課題の解決につながります。」とのお話もあり、みなさん講義を聞き入っていました。

後半は料理教室にてジビエバーガーづくりです。春野菜と伊豆産の食材が並び、だしや野菜をゆでる下ごしらえのいい香りでみなさんの表情もやわらかに。料理教室スタッフが、今日のジビエの紹介や調理工程、シカ肉は焼きすぎると固くなってしまうので、グリルの余熱を利用するとやわらかく仕上がるとコツをと伝えると、みなさんはうなずきながらメモを取っていました。

いよいよ、調理開始。イノシシ肉が手元にくるとにおいをかぐ方も。「想像していた臭みがない」と驚きながら、牛や豚のハンバーグと同じ工程でパテを作っていきました。焼きあがったイノシシ肉のパテと、シカ肉のローストはセリやクレソンなど地元産野菜とともにパンにはさみ、特製のシイタケソースやワサビの茎入りタルタルソースを添えて、バーガーに仕上げました。「やわらかくて、ジューシーで美味しい。」「臭みはなく、たべやすい。」と大満足の様子でした。

次回は伊豆の野山でシカの生態を学ぶフィールドワークを予定しています。ジビエが大好きな方、気になる方、ちょっと苦手という方もぜひご参加ください。スタッフ一同、お待ちしております。