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2021年11月13日(土)

環境

「柿田川共和国ガイドツアー(おやつ付き)」

当日レポート

場所
柿田川公園
伊豆半島の自然や文化を深掘りする「環境教育」の第2回は、「柿田川共和国ガイドツアー」です。ジオガイドの加賀美剛さんに、清水町を流れる柿田川の魅力、伊豆半島との関係、保護・保全などについて教えていただきました。

参加者は全部で18名。地元を中心に、遠方からも静岡ガスのエネリアショールーム柿田川に集まりました。

10時15分のスタートと共に、柿田川のお豆腐を使った3種類のスコーンで参加者をおもてなし。まずは加賀美さんの講習です。「柿田川に関係するのは、富士山・伊豆半島・両方、さあどれだと思いますか?」とクイズ形式も取り入れてくれるので、元気に手をあげる子どもも。カワセミ、アユ、ミシマバイカモなど清流にしかすめない在来種が、人間による水質汚濁や外来種の脅威にさらされたことに対し、加賀美さんは引き続き保全が必要と訴えました。

11時からは、ショールームから徒歩10分の柿田川公園へ向かい、いよいよフィールドワーク開始です。柿田川公園内には、日本一の湧水量を誇る柿田川湧水群の最上流部があります。階段を降りると、かつて紡績工場が利用していた幅4メートル、深さ3.5メートルほどの大きな井戸の跡が。底では湧水がこんこんと砂を噴き上げていました。木漏れ日から太陽が差し込み、水が幻想的な青色に。「きれいな水は美しい青色に見えます。汚染されるとこうはいきません」とのこと。初めて公園を訪れた参加者は「街中に、こんなに美しい湧水スポットがあるなんて」と驚いていました。

きれいな水辺にすむ、歌舞伎役者の隈取のような模様をしたアメンボを見たり、湧水を実際に触ったり、子どもも楽しそうです。「舟付場」にある2つの井戸はかつて製紙工場が使用していた跡で、なんと今はアユの産卵スポット。まさに人間の産業の遺構と自然が一体化していました。

参加者のみなさんからは「柿田川を違う視点で見ることができた」「子供に貴重な機会を与えることができて、遠くから来てよかった」とうれしい感想をいただきました。柿田川の豊かな自然を楽しみながら、この環境が健やかに保たれていくためには何が必要なのかを改めて考える機会となりました。次回もお楽しみに!

                             スコーンのおもてなし                              クイズも交えた30分講習                              木漏れ日ここちよい柿田川公園でフィールドワーク                              「柿田川ブルーホール」をのぞき込みます                              湧水の冷たさも体験しました