羽生田岳昭(神戸大学内海域環境教育研究センター)
講演動画
質疑応答
興味深く拝見させていただきました。
高校では実験でバフンウニを使うのですが、年々個体数が減少していて温暖化の影響といわれています。
先生の発表の中で、四季藻場から春藻場の変化の話がありましたが、温暖化によってウニも南方系の種が北上して藻場の変化をもたらすことはあるのでしょうか。
渡邉充司(韮山高校)3月23日
系統地理学とは、こういう学問なんだなと、勉強になりました。動画中の写真には、見たことのあるものに似た海藻もあったので、関心を持ちました。
素人の質問で大変恐縮ですが、ホンダワラ科の褐藻はどのような生活環を持っているのでしょうか。伊豆半島に固着した個体と、まったく別の地域から来た流れ藻の個体の間で、交配することはあるのでしょうか。交配することがあるとしたら、その頻度はどのくらいなのでしょうか。もし公知の事実であれば、簡単に概要を教えてほしいです。
吉田亮祐(下田高校) 3月23日
韮山高校 渡邉 様
ご質問ありがとうございます。
「ウニに関しても南方系の種が北上して藻場の変化をもたらすことがあるのか」というご質問についてですが、調べたところ東北大の吾妻先生らによる秋田県での研究報告が見つかりました。
従来、秋田県ではキタムラサキウニが優占種だったのですが、2014年頃にはキタムラサキウニに替わり暖海性種であるムラサキウニが優占するようになったそうです。ムラサキウニはホンダワラ属藻類を好んで摂食することから、ムラサキウニの個体群が増大した場合には、ハタハタ漁への影響(≒ハタハタの産卵場として機能するホンダワラ属の藻場への影響)が懸念されるとのことでした。
羽生田岳昭(神戸大学内海域環境教育研究センター) 3月24日
羽生田先生へ
コメントありがとうございます。
実は今年1月に西浦で海に潜ったとき、例年に比べムラサキウニがかなり目につきバフンウニが少ない印象を受けていたのですが、先生のお言葉で納得しました。藻類についてもこれから勉強したいと思います。
ありがとうございました。
渡邉充司(韮山高校)3月24日
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